大変な状況でも明るくいられる人は何が違うか
お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんを見ていて、情報の切り分けがうまいなと感心しました。西野さんに限らず芸人の方々は、今回の新型コロナウイルスで、活動が制限されるという事態に陥っています。ところが西野さんときたら、いつもとまったく変わらぬハイテンションで、楽しそうに話していたのです。
「いや~、俺、今暇なんですよ。ほら今、こんな状況じゃないですか。僕が描いた絵本の展示会とかもなくなっちゃうし、外に出てやる仕事もほとんどなくなっちゃったんでね」
内容だけ聞くと大変そうなのに、その話しぶりが面白くてつい笑ってしまいました。彼は自分で描いた絵本『えんとつ町のプペル』を原作とした映画の公開に向けて、子ども達にムビチケをプレゼントするためにクラウドファンディングで資金集めの活動もしていました。
「コロナで困ったことになりましたね……」と、連絡を取る人のほとんどが、暗い声でヒソヒソ話している時期に、彼の明るさにはホッとこちらの心も明るくなったものです。
「自分がやりたいこと、やるべきこと」に意識を向ける
もちろん、彼とて現在の状況を理解していないわけではありません。さまざまな情報には接しつつ、それでもあえて自分がやりたいことや興味のあることに意識を向けて情報を取り入れている姿勢を持つ。これこそが「情報の切り分け」です。
これは西野さんのように「自分がやりたいこと、やるべきこと」がはっきりわかっていないとできないことかもしれません。そこに意識を集中できる何かがないと、なんとなく世間の情報に吞まれていってしまうからです。情報の洪水に呑み込まれずに、自分のメンタルを守れる人は、案外「自分のやりたいこと」をしっかり持てている人なのかもしれません。