不世出の大剣豪、あの宮本武蔵が最晩年に書き記した著書。それが『五輪書』である。

武蔵の生年は、1584年。戦国時代のフィナーレとでも呼ぶべき「関ヶ原の合戦」の、わずかに16年前。そして、没年は1645年。徳川幕府の安定期に入りつつあった3代将軍・家光の治世の時代。つまり彼は「戦国武士の最後の世代」である。

昨今の若い人だと、マンガの主人公として宮本武蔵の名を知って、そのため、彼を架空の人物かと思い込んでいる人もいるようだ。もちろんこれは思い違いだ。