小池百合子知事との本当の仲

「大丈夫だ、諦めるな」

2017年7月2日に行われた東京都議会議員選挙の際、投開票日直前の金曜日に当たる6月30日に、当時官房長官を務めていた菅義偉現総理が私の地元に選挙応援に入ってくださいました。そのときに何度もかけていただいたのが、この言葉です。

小池旋風が吹き荒れた2017年東京都議会議員選挙で川松氏のもとに応援に駆けつけた菅首相
小池旋風が吹き荒れた2017年東京都議会議員選挙で川松氏のもとに応援に駆けつけた菅首相(日刊現代/アフロ=写真)

当時は小池百合子東京都知事率いる都民ファーストの会の旋風が巻き起こり、私も含め自民党公認候補は非常に苦しい戦いを強いられていたさなかでした。「もはや勝ち目はない」と私自身覚悟したほどでしたが、菅さんは選挙戦の最終盤に気迫に溢れる応援演説をしてくださったのです。「応援に入ったのに落選してはみっともない」と当落線上の議員の応援に行くことを控える場合もあるなかで、菅さんは損得を考えずに応援に来てくださった。私にとって大変ありがたく心強いことでした。

そのときの演説は、官房長官時代の会見での淡々とした語り口とは少し違う、熱のこもった演説でした。そこには、言葉の重さと同時に、叩き上げである菅さんの人情の機微、義理人情に厚い一面が垣間見えます。