現場に数字力があれば、今は100年に一度のチャンス

危機の実態を働く人間一人ひとりが理解し、共有することで対処法が見えてくる。その具体的なツールとして数字の活用法について解説してきた。

「自分ひとりが頑張ったところで、何も変わらない」。そう思ってきた人も、数字の裏づけを武器にすれば、やれることがあると気づいたのではないだろうか。

「100年に一度の危機」と言われるが、私はむしろ「100年に一度のチャンス」だと思っている。こういう激動の時代だからこそ、現場からの新しい挑戦や改善案が求められている。どうか、中期経営計画や経営指標を見て他人事と思わず、一人ひとりが「現場の数字」にブレークダウンするコツをつかんでほしい。

今、会社や日本経済全体を押し上げるのは現場の底力しかない。多くの人が「数字」を身近に感じ、仕事でうまく活用してくれることを祈っている。

(構成=大沢玲子)