手土産を両親の好みに合わせるのは基本中の基本
たったひとつのお品ではありますが、手土産とはあなた自身のランクを顕著に映し出します。あなたの趣味嗜好、相手の方の好みを把握なさる賢さ、心遣い、包装紙や箱、品物の見栄えに関するセンス、場面に適した価格などの贈り物に対する常識……そのすべてが、たったひとつの包みに凝縮されています。
手土産は“一流女性”としての資質が問われる、重要アイテムなのです。
まずは、ご両親のお好みを彼にお聞きすることから始まります。この簡単なことをなさらない女性も少なくないのですが、こちらは基本中の基本。話題のケーキや入手困難な焼き菓子を苦労なさって手に入れても、スイーツをまったく召し上がらないお母さまだったら……? 後悔なさっても後の祭りです。
また、ドクターストップとなっているものはないか? ご健康上で気にされているものは? などの情報は彼にお聞きしないことにはわかりません。これらを把握するのは“あたりまえ”のことでしょう。
もしご両親が小食でしたら少しずつ分けて召し上がっていただけるよう、どの程度お日持ちするか? 小分け包装されているか? といった点もお品選びの条件に加わります。
さらに、切り分けたり剥いたりなさる手間が掛かっても問題ないか? ……などあらゆることをリサーチされ、総合的な判断で最適なものを選びたいものです。
渡すタイミングはお部屋に通されてから
それらの条件をすべてクリアしたお品を、ひとつだけではなく、必ず2~3種類の候補とお店も考えておいてください。なぜなら、迷いに迷って「これだわ!」というお品が決まったとしても、お持ちする前日や当日にそのお店が急きょ臨時休業となる可能性もあります!
そんなハプニング時に、もし冷静な判断ができず、慌てて不本意なお品を購入しお渡ししてしまったら、何とも悔やまれますよね。
手土産とは上質なあなたのセンスと心遣いの見せどころです。ぜひ、ゆっくりじっくり念入りに選びましょう。
お時間をかけて厳選した手土産も、あなたがお渡しする場所やふるまいによっては、その想いや心遣いが水の泡になってしまうかもしれません! お渡しする際のマナーを確認しておきましょう。
あなたは、どちらかへお呼ばれの際、玄関を上がる前に、靴をまだ履いたままで「あの、こちらどうぞ……」と手土産を渡したことはありませんか?
手土産は、玄関や廊下などではお渡ししません。基本、お部屋に通されてからとなります。応接室やリビングで、ひと通りのご挨拶が済んだところで初めて差し出してください。