再ロックダウンで、政党名まで変更に
日本でも新型コロナウイルスの感染拡大の第3波が押し寄せているが、先んじて流行が再拡大した欧州では、感染拡大を封じ込めるために11月から各国で緩やかな都市封鎖(ロックダウン)が敷かれている。フランスやスペイン、ドイツなどでは、その成果もあって1日当たりの感染者数は徐々に減少しているようだ。
他方でいくつかの国では、都市封鎖にもかかわらず感染の拡大はまだ続いているが、その代表的な国として今年1月に欧州連合(EU)から離脱した英国がある。英国の中心であるイングランドでは、11月5日から12月2日まで全土で都市封鎖が敷かれており、第1波のときほどではないにせよ市民の生活が制限される事態となっている。
都市封鎖に伴う人々のストレスはやはり大きいようだ。ロンドンに居を構える筆者の友人は、リモートで仕事をしつつ、同時に自宅待機を余儀なくされている子供たちの面倒をみる生活が続いているという。外出も結局のところは制限されているため、親子関係が煮詰まってくることは容易に想像できる。
なおかつて英国のEU離脱を鼓舞し、有権者に対して過激な主張を展開してきたナイジェル・ファラージ氏は、都市封鎖に反対する立場から自らが率いる政党名を「ブレグジット党」から「英国改革党(Reform UK)」に改めた。人々のストレスをくみ取るためとしているが、彼の日和見的なスタンスは正にポピュリストそのものだ。