日本は炭鉱のカナリアだ。はるか先頭を走る日銀を見ながら、財政ファイナンスを始めた他国は日銀の破綻を見れば急速な方向転換を図るだろう。増税で集めた金で中央銀行の保有する国債の償還を策する。中央銀行のバランスシートの縮小、すなわちジャブジャブにしたお金の回収で、株式市場には強烈な冷や水となる。

今は「財産を守る時期」だ

先ほど、「強い国のリスク資産を買う」のが金持ちになる原則だ、と書いた。しかし世界中で、これだけ財政ファイナンスが行われ、かつ日銀の財務内容がここまで悪化したとなれば、儲けを求めて大きなリスクを取るのが賢明だとは思わない。今は「財産を守る時期」だ。経済の激変に対する保険を掛ける時期なのだ。

なにもリスクを取る時だけではなく、保険を掛ける時も、強い国での運用を考えるべきだ。保険を掛ける際、財務内容のよい保険会社を選ぶのと同じである。

特に日銀が債務超過になり日銀の信用が失われる事態を私は恐れる。中央銀行の信用が失墜すれば、その発行する通貨の価値は暴落するからだ。その保険の意味で、強い国・米国の資産を買うのは「財産を守る時期」の行動として適切だと思う。

「財産を守る」ための保険にはドルのMMF等短期債券を中心に置くべきだと思うが(MMFとは短期金融資産で運用する投資信託)だと思うが、ドル資産の分散投資として、米株の購入は否定されるべきものではない。しばらく米株上昇の継続が予想されるなら、なおさらだ。

ただし米国長期金利が上昇して(長期国債の価格の下落は短期債よりはるかに大きい)、それにつられて日本の長期金利が上昇し始めたら、早めに米株からドル建てMMFに乗り換えることをお勧めする。先に述べたように、日銀の債務超過で起きる日本の混乱が米株に悪影響を与えるだろうからだ。

日本株への投資は“日本の大復活期”に……

今まで述べてきたように、ただでさえ、日本経済が世界段トツのビリ成長であり、さらにこれほど日銀の財務内容が悪化しているときに、日本株を買い進めるのには首をひねらざるを得ない。どうしても株を買いたいのなら「こわごわと米株」だ。

日本はXデーの後、4年くらい地獄の時代が続くと思うが、新しい中央銀行の下、真の資本主義に経済運営体制を変換できれば、大復活する。日本株を力強く買うのはその時だ。その時が来る前に、日銀の信用失墜とともに自分の財産を失ってしまえば、その大チャンスに勝負をかける資金も無くなってしまう。

【関連記事】
「株式バブル崩壊は必ず来る」著名投資家たちも"ゴールドシフト"を始めた
「日本を外国の経済理論の実験場にしたくない」バラマキを牽制する麻生財務相の信念
スーツの上に着てはいけないコートの種類とは
エリートコースから脱線した「早慶OB・現役生の残酷すぎる現実」
「"売春島"から泳いで逃げた」恋した男に売り飛ばされた17歳少女の地獄