あなたは1日にどのくらい日光を浴びているか。医師の満尾正氏は「『紫外線は健康に悪い』とUVカットに熱心な人が多いが、ビタミンDを体内でつくるために紫外線は欠かせない。日光のメリットをもっと見直したほうがいい」と説く――。

※本稿は、満尾正『医者が教える「最高の栄養」ビタミンDが病気にならない体をつくる』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

帽子で魅力的な女の子
写真=iStock.com/dimid_86
※写真はイメージです

紫外線に当たる野生動物はビタミンDが多い

ビタミンDの血中濃度は、紫外線量や摂取する食品の内容など、生活習慣の影響によって大きく変化し、1日のうちでも高くなったり低くなったりしています。

ビタミンDは原料のコレステロールから作られた「プロビタミンD3」という物質が、皮膚で紫外線のUVBと反応して「プレビタミンD3」という物質になり、それがさらに体内で変化することで作られます。

野生動物はいつも屋外で紫外線に当たっているため、ビタミンDが多い傾向があります。羊などの草食動物は体表面が体毛で覆われていますが、それでも必要な量のビタミンDが作られています。イギリスの研究では、羊の血中ビタミンD濃度と出産件数の変化について調べています。その結果、夏の終わりの血中ビタミンD濃度が高い年には、翌年、子羊の数は増える傾向にあったということです。