モーター分野で世界トップの地位を確立する日

さらに長期の視点で考えると、永守氏が注力する教育と実務の連携に注目したい。実務家を大学に派遣してモーター開発の実践的知識やビジネスの現場で何が起きているかを教授することは、若者のやる気を刺激する。その上で、日本電産で就業を希望するやる気にあふれた若者が増えれば、同社は人を育て、新しい技術を生み出すサイクルを加速化し、成長の持続性を高めることができるだろう。

高速ライト
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先駆者のスピリットや理念を後世に伝え、さらなる高みを目指してもらうことは教育の醍醐味だ。経営者の強いリーダーシップ発揮と教育の強化によって、日本電産がモーター分野で世界トップの地位を確立することを期待したい。

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