増税するための言い訳にだまされてはいけない

「すべての増税に反対して、政府が成り立つのか。財源はどうするんだ」と言う御用学者のフレーズに説得力を感じている人たちも安心してください。政治家と役人は原則として全員、増税に賛成です。

だから、これから「税金を下げろ連合」が減税派議員を議会に送り込んで、「増税反対」と言ったところで、すぐには敵う相手ではない。そして、味方が仮に半分の勢力に成長したとしても、勢力が拮抗きっこうするだけです。さらに勢力を増し、減税が実現する段になると、どうなるか。

そのときはじめて、役所や政治家が「利権をよこせ連合」の連中の何の役にも立たないゴミのような事業に補助金をバラ撒くことをやめるのです。

渡瀬裕哉『税金下げろ、規制をなくせ 日本経済復活の処方箋』(光文社新書)
渡瀬裕哉『税金下げろ、規制をなくせ 日本経済復活の処方箋』(光文社新書)

繰り返しになりますが、強調しておきます。増税派の理屈は、使う人の主張です。お金を使いたいから「くれ」と要求しているだけ。「オレ、車が欲しいんだ」「私、家が欲しいの」ドラ息子、ドラ娘の際限のない支出リストに合わせて、お父さん、お母さんだってボンボン買い与えません。まして赤の他人の利権屋に誰が貢ぎますか!

「これからますます増えていく社会保障費に備えて……」には、もう騙されない。第二章で言った通り、穴の開いたバケツに水は溜まらないのです。

お金を浪費する側に立って増税する議論をまずやめましょう。言うべきは「お小遣いは渡しません!」です。すべての増税に反対することが大事です。

減税が「まともな政府」を作る

最近、政府は治水対策のためにさまざまな種類のダムの水量管理を省庁横断的に行うことを決めました。すると、50年で5000億円かけて作った八ッ場ダムの50個分の貯水量を、既存のダムを活用することで確保できることがわかったのです。この見直し自体はよかったですが、「ダムが欲しい」と言って作ってきた成れの果てがこれでした。

増税を許している間は「どうせ後で増税できるから」と、彼らはバンバン、バラ撒き続けます。すべての増税に反対することによって、はじめて政府の効率化を促すことができます。「財源」の心配はいりません。むしろ、まったく増税できなくなったとき、減税したとき、ようやくまともな政府になるのです。

ここに、僕たちがすべての増税に反対し、政治家にそれを約束させることの意味があります。

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