ナイキアルファフライの新色「ブライト マンゴー」が登場

テンポはアルファフライがベースとなっており、前足部には2つのエアポッドを搭載。ただし、プレートはカーボンファイバーではなく合成樹脂で、ソールの構成も少し異なる。アルファフライと比べて、エネルギーリターン(反発力)は劣るが、シューズの耐久性は高い。価格はアルファフライより8800円安い2万4200円(税込)だ。

筆者も実際に履いてみたが、走りの感覚はアルファフライに近い。ナイキファンの中では、今後、普段の練習はテンポで行い、本番はアルファフライで勝負するというかたちがスタンダードになっていくかもしれない。

ナイキは2~3年前に当時の厚底最速モデルである「ズーム ヴェイパーフライ 4%」とビジュアルがそっくりな「ズーム フライ」を出している。そのときは両モデルの履き心地がかなり違っていただけに、トレーニング用モデルは格段に進化した印象だ。

さらにナイキはアルファフライの新色「ブライト マンゴー」を新しく登場させる。9月18日にNIKE.COM、NIKEアプリなどメンバー限定で発売して、9月25日に一般発売を開始する予定だ。7月2日にアルファフライの新色(ホワイト)が発売されたときには、公式オンラインショップでは10分弱で完売しており、今回も“争奪戦”になるのは間違いない。

ただし大人気モデルをゲットできたとしても、悩ましい問題がある。

レースでアルファフライを履く機会がなかなかないのだ。コロナ禍で3万人以上が参加する大阪マラソン(11月29日に開催予定だった)など、秋冬に開催予定だったロードレースは軒並み延期や中止に追い込まれた。来年3月7日に開催予定の東京マラソンも、新型コロナウイルスの影響で実施困難な場合は、来年秋の開催を検討している。

2018年11月25日に開催された大阪マラソン
写真=iStock.com/mu_mu_
※写真はイメージです

ロードレースが通常開催されるまでは、テンポなど他の厚底以外のシューズでトレーニングを積むしかない。そして、アルファフライでレースを思い切り走れる日を楽しみに待つとしよう。

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