ハイペースに増量を繰り返す様子について、ツイッターでは「麦茶で世界が埋め尽くされる」「2030年頃には1.5Lくらい」といった投稿すら見かける。
増量し続ける伊藤園の麦茶で世界が埋め尽くされる
— むねあつ@19日病院 (@mune_A2) July 25, 2020
鶴瓶の麦茶、このペースで増量してたら2030年頃には1.5Lくらいがデフォルトになってる可能性あるよな
— やがさき (@Cyc_2) July 31, 2020
「健康ミネラルむぎ茶」は、中容量のいずれの製品も発売当時の希望小売価格は税抜き140円であるため、価格は実質的に下がり続けていることになる。また600ミリリットルと650ミリリットルの現在の価格は税抜き130円であり、発売時より安くなっている。さまざまな商品が価格そのままでサイズや容量を小さくする「ステルス値上げ」をする中で、価格据え置きで増量しているわけだ。
「一口で200ml程をゴクゴクと飲む方が多くいた」
さらに興味深いことに、容量が増えているだけでなく、商品のバリエーションも増えている。
「健康ミネラルむぎ茶」のラインアップを整理すると、ペットボトルは現在10種類。中容量の3種以外に、大きいほうから2リットル、通常ボトルの1リットル、スリムボトルの1リットル、冷凍用の485ミリリットル、350ミリリットル、280ミリリットル、ホット用で季節限定の275ミリリットルがある。このほかに缶製品は480gと190g、希釈用の180gの3種類あり、紙パックは250ミリリットルと子供用の125ミリリットルの2種類がある。
これらに加えて、ティーバッグや粉末タイプの製品もある。また2019年には「健康ミネラル麦茶 5種の健康麦 すっきりブレンド」というラインを追加し、こちらは650ミリリットルと280ミリリットルのペットボトル2種類がある。
容量が増え続けていることについて、伊藤園の相澤治マーケティング本部麦茶・紅茶ブランドグループブランドマネジャーは「お客様から『こういったタイプの製品が欲しい』というご要望をいただき、それにお応えするうちに量が増えてきました」と説明する。
「過去に街頭で行った調査では、一口で200ミリリットル程をゴクゴクと飲む方が多くいらっしゃったんです。水だとこんなに飲めないのですが、麦茶にはある程度の甘みと香りがあって、すっと入ります」(相澤氏、以下同)
こういった特徴が、消費者がより多くの量を求める理由になっているようだ。