運ぶ荷物が明暗を分けた

2020年の3月期決算、物流業界においては19年の消費税増税がマイナス要因となり、減収減益が目立ちました。コロナの影響は20年3月からで、同期の決算には大きく影響していません。

物流会社のビジネスモデルは3通りに分けられ、業績を左右する要因もそれぞれで異なります。

1つ目は日本通運や日立物流に代表される、BtoBをメーンとする会社です。医療物資の関連など、ごく一部で、足元の売り上げが伸びています。

2つ目がBtoCの会社で、巣ごもり特需により、ヤマト運輸では20年4月の宅配が10%超伸びています。

3つ目は特定業種にベットしている会社です。たとえば丸和運輸機関は小売業に特化、鴻池運輸は空港に力を入れています。特化している会社、分野の業績が大きく影響し、多くの会社でダメージが大きい傾向です。

BtoCに関しては、20年3月期では、SGホールディングスだけが売り上げ5%、純利益9%の増収増益でした。数量も緩やかに増えましたが、大きいのは宅配の単価の上昇です。