一気に資金が海外に流出するリスクも
未来永劫、財政支出に依存することはできない。長期的に考えると、財政支出を増やし続けると、どこかのタイミングで財政懸念が高まる。状況次第では悪性のインフレが進行する恐れがある。特に、北朝鮮と対峙する韓国にとって海外投資家が財政の悪化リスクを真剣に懸念し始めると、かなりの勢いで資金が海外に流出するリスクがある。
そう考えると、文政権が構造改革の重要性を直視できていないことは軽視できない。わが国にとってその状況はひとごとではない。
わが国は、当面の経済を財政政策で支えつつ、長期の視点で構造改革を進め、米国からも中国からも必要とされる技術先進国の立場を確立しなければならない。
わが国の社会と経済の安定を実現するために、構造改革を進め産学連携や人々の新しい取り組みを引き出し、国全体で変化への適応力を高める重要性が高まっている。