「恋愛、スポーツ、グルメは廃れることがないからこれでいく」

そして、同じくゲストで登場した渡部さんの後輩である、いけだてつやさんが渡部さんのこんなプライベートのエピソードを披露する。

実は、渡部さんはいけださんに、「恋愛、スポーツ、グルメ。これは廃れることがないから俺はこれでいく」と発言していたと暴露するのだ。

これに対し、渡部さんは「そういうのをみんなの前で言っちゃだめ」と少し不満げな表情を浮かべる。

この渡部さんの返答からも、彼が本当に自分の好みでグルメになっているわけではないことは明らかだ。

同じくゲストとして出演していた渡部さんと20年以上付き合いのある土田晃之さんも、渡部さんは「努力の人」で、「いま持ち上げられている夜景鑑定士検定や、さかな検定などの資格は、すべて2000年代にとっている。今の彼は20歳のころの彼とは別人。ぜんぜんグルメじゃなかった。すべて努力して知識を身につけ、それをお金に変える人」と評している。さらにゲストとして出演していた有吉弘行さんも「昔、下北沢でカッスカスのメザシを『うめぇ!』と食っていた」とまったくグルメでなかったころの渡部さんのエピソードを口にしている。

つまり、渡部さんは後天的にグルメの知識を身につけ、ある時期からグルメを名乗るようになったのはこの放送を見れば明らかだ。

グルメ、恋愛、野球…渡部建の努力は評価すべきではないか

では、そんな現在の渡部さんは、自身を大きく見せるホラ吹きのように批判するべきだろうか。

筆者は必ずしもそう思わない。

たしかに、複数の女性を呼び出し、六本木ヒルズの多目的トイレで口淫をしたという行為自体は批判されるべきだ。だが、渡部さんはもともとも何もなかった自分に、戦略的に特定分野の知識や経験を入れ込み、そしてここまでの地位を築いた“努力人”にほかならないとも言える。

同番組で、人力舎所属のおぎやはぎの小木さんは渡部さんを「お笑いをスパっとやめて、司会業をする潔さがある」と皮肉交じりに評している。

今やYouTubeで自身が独学で身につけた恋愛心理学を披瀝し、誰もが羨む美女の佐々木希さんと結婚したことも、彼の中の“努力がもたらした結果”の一つなのだ。