東京都内全域で超過死亡の超過率が高くなっている
上の記事でもふれたように、人口10万人当たりの感染者数では、都心地区から周辺地区・多摩地区に同心円状に値が目立って低くなっていく傾向が見られたが、超過死亡の超過率では、都心から周辺部へかけての傾斜は認められず、むしろ、都内全域で概して超過率が高くなっている様子がうかがえる。
東京都は居住する市区町村別の感染者数は公表しているが、死亡者数は公表していない。感染者数とは異なって、死亡者数の地域傾向は、必ずしも、都心から周辺部に移るほど水準が低くなっている訳ではないのかもしれない。
いずれにせよ、千代田区や渋谷区では、超過死亡がマイナス、すなわち、例年より死亡者数が少なくなっていることからも分かる通り、新型コロナの感染者・死亡者数はそれほど大きなデータではないので、誤差や変動が大きく、地域別の分析には限界があることを理解した上で、以上の地域分析を受け止める必要がある。