テレワークでは「自分の仕事のアピール」が必須

奥ゆかしい日本人にとって、自分の仕事をアピールするのは、美学に反するかもしれません。それでも、働き方の選択肢としてテレワークを導入するのであれば、自分の仕事についてきちんとアピールすることは大切なことなのです。

物理的に離れている状況でも、上司や部下や同僚やお客様と連携をして仕事をすることで、組織としての成果は見えるかもしれません。しかし、個人がその組織の出した成果のどんなことを担ったのかは、あなたを評価する上司には、どうしても見えにくくなります。評価する側の上司も、テレワークには慣れていないので、正当な評価をしてもらうためには、何をしたのかをわかりやすくアピールしておく必要があります。

自分の身は、自分で守らなければなりません。

どんなに大切な仕事をしていても、大きな仕事の一部を担っていても、自分のアイデアが採用されてプロジェクトを立て直すことができたとしても、そこにどう自分が関わったのかが伝わらなければ、埋もれてしまいます。

自分の価値を自分でわかって、客観的に伝えられなければ、相手にもなかなか伝わりません。

業務改善から自分の仕事の「成果」を証明する

では、どうしたら嫌味なくアピールできるでしょうか?

まずは、できる限り「数値化」することが大切です。営業であれば、数値化は比較的やりやすいのですが、それ以外の職種では、数値化するのは難しいことでしょう。

でも、業務改善をすれば意外に簡単に成果が出せます。

たとえば、ご自身の関わる仕事を10個のプロセスに分割し、関係者に確認したところ、5個目のプロセスは必要ないということがわかったとします。そこで、不要となったプロセスにどれくらいの時間がかかっていたのかを確認します。場合によっては、ストップウォッチを持って、5個目のプロセスに平均するとどれくらい時間がかかっているのかを計りましょう。その時間×仕事の発生する頻度を計算してみると、それが削減できる時間となります。給与を勤務時間で割って時給を計算して、削減した時間を掛けると金額が出るので、それを年で計算したりすると結構な金額になります。

また、チーム全体でやるといくらになるかを計算したり、全社で導入したらいくらになるかなど、数字にしていくと色々な可能性が見えます。