AI(人工知能)などの最新技術の活用が「歯」の領域にも広がり始めている。「歯=デンタル」と「テクノロジー」をかけあわせた「デンタルテック」と呼ばれるベンチャー企業3社のサービスを紹介する。

【AI歯周病チェック】スマホでかんたんにわかる

日本人成人の約8割がかかっていると言われる歯周病。なんと近年目覚ましい発展を遂げるAIを使えば、自宅で歯周病リスクをチェックできると語るのが、デンタルテック企業である歯っぴー(熊本県)代表の小山昭則さんだ。

歯っぴーが提供するアプリの使用イメージ。
歯っぴーが提供するアプリの使用イメージ。

「歯周病かどうかの検査は、細い針を使ったプロービング検査を行います。あるとき、歯周病専門の先生に話を聞いたのですが、プロービング検査をしなくても、見た目で一定程度歯周病かどうかがわかるとのことでした。そこで、AIによる画像解析を活用すれば、専門医と同様に歯周病かどうかがわかるのではないかとひらめいたのです」

歯周病にかかっている人は、歯石の状況や歯肉の形状、歯茎の色に特徴が表れる。そのため、歯の写真と歯周病検査の結果をAIに学習させることができるのだ。すると、スマートフォンなどで撮影した歯の写真をAIに解析させれば、歯周病リスクがあるかがわかるというわけだ。小山代表は大手電機メーカーで研究開発を行っていた経験を活かし、2018年に起業した。