『ベスト&ブライテスト』は、アメリカ中の英才を集めたケネディ政権が愚劣なベトナム戦争に突入していった過程を検証している。一時期の民主党のように、頭のいい人材だけが集まってもうまく事が運ぶとは限らない。組織というものは、さまざまな能力を持った人間がバランスよく配置されたときにこそ、うまく機能することがわかる。

今の政治状況で、大きなテーマになっているのが「小泉政治とは何だったのか?」という総括である。その小泉氏を地を這うような取材で、鮮明に浮かび上がらせたのが、『小泉政権 非情の歳月』。自民党が弱体化した理由を考えるのには、自民党づくりに奔走した三木武吉の生涯を描く『誠心誠意、嘘をつく』も面白い。こうした軍師タイプの政治家が、最近はいなくなってしまった。

(構成=鈴木 工 撮影=的野弘路、永井 浩)