『複雑性とパラドックス』『生物と無生物のあいだ』は、科学技術全般を理解するうえで知見を与えてくれる。

前者は、生物、経済、コンピュータなどといったあらゆる複雑さの中にさまざまな本質があることを、後者は生命というシステムが動的に平衡を保つことを説く。両書に通じる「世の中の原理を捉える」発想は、環境問題、医療問題など、地球規模の社会的問題をITで解決する弊社の「スマーター・プラネット」構想にも通じるものがある。

1972年に発表された『成長の限界』は、人類が環境問題に対してどのような将来像を持つべきかを、科学者の観点で数学的にモデル分析し、複数のシナリオを提示した。地球全体の将来を冷静な視点で捉え、国際的な議論の土台とした功績は大きい。

(構成=鈴木 工 撮影=的野弘路、永井 浩)