目玉が飛び出るワークマンの拡大劇

作業服のイメージがあった「ワークマン」が注目されています。国内の出店数ではユニクロの817店舗(2019年8月期)を上回り、837店舗(19年3月期)に拡大。ポストユニクロと呼ばれるほどの勢いです。業績も堅調で、直近の営業利益率はファーストリテイリングの11%を大きく上回る20%を達成する優良企業です。

ワークマンが属する国内ユニフォーム業界は、市場規模が縮小しており、その傾向は今後も続くと予想されます。経済産業省「工業統計調査(品目編)」における「織物製事務用・作業用・衛生用衣服」の出荷金額は、00年には1520億円ありましたが、17年では約半分に減少しています。そのような厳しい市場環境のなかでワークマンが増収増益に成功している理由は大きく3つあります。1つ目は商品開発力です。

ワークマンと言えば、かつて工事現場や農業用のワーキングウエアの販売をしているイメージが強かったですが、そのイメージに反してオシャレな商品を置いている意外性が着目されています。ワーキングウエアで培った品質・機能性を応用し、デザイン性も高いアウトドア・スポーツ用品、レインウエアを開発、そして低価格であるため、コストパフォーマンスが高いと評判なのです。例えば、「透湿レインスーツSTRETCH(4900円)」は、単なるレインウエアとしての機能だけではなく、ストレッチ性があり、スポーツシーンでも使えるカジュアルなデザインで45万着以上を売り上げています。