「おや? こんなところに」と思われた回数がチャンス

大勢の人通りがある商店街、目立ちやすいちょっとした角地、都内のエリアなら駅周辺など。「おや? こんなところに○○が」と思われた回数だけチャンスになります。売上は月200万~300万円も売れればそれなりに手残りがあるので十分です。

「どうしても今日たい焼きを食べたい!」という人はほとんどいない。でも、見かけたら買う。なんなら、いくつも買ってしまう――。1個の値段も安いので、複数買うことにも抵抗はありません。目の前になければ買わないけれど、そこにたまたまお店があったら買う。だから、人通りの多いところにお店があれば商売になるということです。

では「結局、人通りが多ければ何でもいいのか」というと、これがそうでもありません。小スペースのスタンド系で成功しているものには、共通点があります。

スタンドで売るなら「国民的人気」商品

タピオカドリンク店も小さなスペースで出店していますが、たい焼き店などと少し違う点があります。写真を撮ってSNSにアップできるような内装や、ドリンクそのものの見た目を非常に意識している点です。

壁がオシャレに飾ってあってちょっとした撮影スポットになっていたり、店舗の外装も写真映えするようなものになっていたりします。たい焼き店やたこ焼き店ではほとんど見られない取り組みです。

SNSを意識しているのは、タピオカドリンクがことさら流行り廃りのあるものだからでしょう。タピオカドリンクは、好んで飲む客層が若い女性に偏っています。そうであれば、若い女性に来てもらうために、味だけでなく、SNS映えを狙ったアプローチをしなければいけないというわけです。

一方のたい焼きやたこ焼きは、好き嫌いが少ない、日本で万人受けする、年齢層も問わない食べものといえるでしょう。小腹が空いたときにちょうどよく、スナック感覚で食べられます。その場で食べ歩きすることも可能ですし、家に持って帰って食べることもできるので重宝します。唐揚げも、老若男女問わず好まれる一品ですね。夕食の「もう一品」としても活躍していることでしょう。

店があったら売れるタイプの小スペースのスタンド系スナック飲食店で長く成功するためには、エリアと立地に加え、流行り廃りのない、根強い人気がある商品、言ってみれば「国民的人気」があるような商品を選ぶことがポイントだと言えるでしょう。斬新でとがったものである必要は、むしろないのです。

アイデア次第で、ちょっとしたスペースの店舗でも商売になる、今はそんなチャンスがある時代ととらえられます。

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