「負けず嫌い」であり、「観察力がある」
トップアスリートの共通点として、あと2つ追加するとすれば「負けず嫌い」であり、「観察力がある」ということ。
「ご自分の性格は?」という問いに、ほぼ全員が「負けず嫌い」と答えます。当たり前のことに思えますが、実は奥が深い。スポーツでは結果があらわになるから、負けやミスに対する意識がとても厳しい。負けた本人がすべてを背負います。一方、ビジネスでの失敗があらゆる人にまるわかりとなることはあまりないと思います。本当は私たちもたくさん失敗し、負けているはずなんですが、気づかなかったり原因を深掘りしなかったりしているだけなのです。
最後に「観察力」。彼らはとびきりの観察力を持っています。失敗の原因を深掘りすることも観察力ですね。自分の観察、対人競技ならば相手の観察。そして環境の観察。もろもろの情況において勝つためには鋭いアンテナが必要です。自分を軸にして、「どう対応すれば勝てるか」を観察し、微調整する。
▼岩崎恭子(水泳 200メートル平泳ぎ 1992年バルセロナ五輪 金メダル)
辛くて、泣きながら泳いでいました
「実は、私は平泳ぎの代表選手でしたけど、いつも通っていたクラブではひとつの泳ぎだけをやった経験がなかったんです。いつも背泳ぎ、自由形、バタフライといろいろと泳いでいました」オリンピックの直前合宿で初めて、来る日も来る日も平泳ぎだけを泳ぎ続けた。ふだんの練習量の2倍以上だった。そのうちに酷使する股関節に激痛が走るようになった。ところが、オリンピック開幕間近になって、激しい痛みは嘘のように消えていったという。「すっかり泳ぎに身体が慣れちゃったんです」
辛くて、泣きながら泳いでいました
「実は、私は平泳ぎの代表選手でしたけど、いつも通っていたクラブではひとつの泳ぎだけをやった経験がなかったんです。いつも背泳ぎ、自由形、バタフライといろいろと泳いでいました」オリンピックの直前合宿で初めて、来る日も来る日も平泳ぎだけを泳ぎ続けた。ふだんの練習量の2倍以上だった。そのうちに酷使する股関節に激痛が走るようになった。ところが、オリンピック開幕間近になって、激しい痛みは嘘のように消えていったという。「すっかり泳ぎに身体が慣れちゃったんです」