「第3勢力」のauがQR市場に殴り込み
スマートフォン、タブレットを中心とした消費者動向を調査するMMD研究所が2020年1月に発表した『スマートフォン決済利用動向調査』によると、QRコード決済利用者のおよそ4割が「PayPay(ペイペイ)」を利用していると回答した。
ペイペイが4割のシェアを獲得した背景には、クレジットカードの導入に消極的だった中小事業者をQR決済に参入させた営業力と、5万円を上限とした利用金額の20%を還元する「100億円相当あげちゃうキャンペーン」の影響が大きかったと推測できる。
それとは対照的に、ペイペイより1年以上早い2018年10月にサービスを開始した「Origami Pay(オリガミペイ)」は20年1月にメルカリの子会社であるメルペイがオリガミの全株式を取得、サービスが統合されることとなった。
サービス統合直前のオリガミは割引クーポンなどもほとんど配布されず、利用するメリットはほとんどなかったといっていい。キャンペーンによる利用促進が、顧客をつなぎとめるために重要だという証しだろう。
しかし、そんなペイペイ一強時代に待ったをかけるべく、19年4月にサービスを開始したKDDIグループの「au PAY」が勝負手を打った。