未知のことに順応できる力

2020年東京オリンピックのマラソン会場が変更になりましたね。会場が変われば気温・湿度、コースの特徴も変わります。選手は変更された会場の環境に合わせられるよう練習プログラムを組み直し、ありとあらゆるパターンを想定して練習します。練習でできていないことは、本番でもできませんからね。

たぶん、ほとんどのスポーツ選手には「同じ工程を日々繰り返す習慣」はないと思います。試合は世界のいたるところで行われるし、ルーティンをきっちり守るというより、「どんな環境にも順応する能力」を求められます。

すべてのスケジュールは試合を軸に決めますので、ルーティンを持つというより「調整」という表現のほうが合っているように思います。ただ起床や睡眠、トレーニングの時間などには、ある程度の決めごとをしている選手が多いですね。私の場合、午前中スタートの試合なら5時間前に起き、2時間程度のウオーミングアップをして朝食をとります。睡眠は5時間以上。スタート時間が午後であれば、それに合わせたタイムテーブルを組みます。

食事は国ごとに食べられるものが異なります。「必ずコレを食べる」と決めてしまうと、食べられないときにストレス。いろんな環境、食材における体づくりのための食品、調理法を把握しています。