残業が多いのはマネジメントの問題

部署全体の成績を向上させる、これが管理職本来の役目です。しかし、最近は働き方改革で、部下の残業を減らすという新たな課題にも取り組まなければなりません。とくに、これまで長時間労働で結果を出してきた会社の管理職は、みな苦労しているようです。

写真=iStock.com/fizkes
※写真はイメージです

なかには、なんとしても部下の残業を上限規制内に抑えようと、上司が午後7時になったら有無をいわさず部屋の電気を消すという職場もあるそうですが、こういう強硬策はあまりお勧めできません。

ホワイトカラーの仕事は工場の製造ラインのように標準化できないので、同じ資料づくりを頼んでも、要領よく定時までに仕上げてしまう人もいれば、延々と残業しないと終わらないという人が、どうしても一定数出てきてしまうのです。

それなのに、とにかく残業させないようにと、時間がきたら物理的に会社にいられなくしたらどうなりますか。仕事の遅い人は、結局終わらない分を家に持ち帰ったり、土日にこっそり出社してやったりする羽目になります。これでは何のための働き方改革かわかりませんよね。