「とにかく受かりゃいいんだ」タイプ

――実は私自身も高校生の頃に和田さんの著書で勉強法を学んで、独学で東大に入りました。当時、和田さんが東大受験の攻略法について書かれた『新・受験技法 東大合格の極意』(新評論)という本が出たばかりで、その内容が大いに参考になりました。私が知っている限りでも、東大生にはコツコツ真面目にやる人と要領のいい人の2タイプがいるというのは分かります。個性豊かな人材を輩出している灘校でも、その2タイプに分かれていたんですか?

灘校でも半分以上の人は真面目にコツコツと勉強して東大に入ります。一方、個性が豊かな人は、たぶんさらに2タイプにわかれると思います。1つは、もう本当に頭の良い人。勉強しなくてもできちゃうような人も、たしかに学年で数人はいたんですよ。その人たちは自分で個性を広げていけるんですよね。もう1つは、僕みたいに受験勉強を「とにかく受かりゃいいんだ」とやる人です。

灘校の場合、先生方の学歴がそこまで高いわけでもなかったのも良い点でした。東大卒なんて1人か2人しかいなかった。だから、生徒がわりと先生たちを小ばかにしているようなところがありました。「上の人の言うことを聞かなきゃいけない」という感覚が薄かったのは良かったと思いますね。

(構成=ラリー遠田)
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