以上はすべてつみたてNISAの対象。資産形成の目的が明確に老後資金であればiDeCoが有利だが、途中で取り崩す可能性があるならつみたてNISAか一般NISAを利用しよう。

一方で40代、50代になるとリスクの高い運用は難しい。複数の資産を組み合わせたバランス型がお勧めだ。たとえば、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」は、日本と先進国の株式、債券、リート、新興国の株式、債券の8資産に幅広く分散投資している。新興国の資産が心配なら、国内外の株式と債券のインデックスに投資する「三井住友・DC年金バランス50(標準型)」もいいだろう。

▼別居や同居の老親、今すぐ解決すべき「家の大問題」は?

年をとるにつれ「資産の流動性」を高める

相続が発生する前に、家や資産について親子で話しておくことが重要だと実感する。祖父の相続では、父(経済評論家の森永卓郎氏)が相当に苦労した。祖父は頭脳明晰で闊達な人だったが、脳内出血で半身不随になった。家族の世話になるという現実を受け入れることができず偏屈になり、相続の話などできぬまま、亡くなってしまった。

そのため、銀行口座をいくつ保有しているかさえわからない。銀行に問い合わせをしても、支店名がわからなければ調べてもらえない。地方に住んでいる場合には、信用金庫や信用組合などに口座を開いているケースも多く、対象となる金融機関は膨大な数に上る。祖父は海外生活が長く、対象は国内の金融機関にとどまらない。ほぼお手上げの状態だった。

子どもは、銀行、証券会社など親がどこに口座を保有しているかを聞いておくべきだ。最近はネット銀行やネット証券を利用しているケースが多く、通帳が存在せず郵便物も届かないケースが少なくない。

親は、資金の流動性を高めておくべきだ。資産の多くを分割しにくい不動産などが占めている場合は、相続が発生した時点で売却する方法もあるが、相続税の申告・納税期限までは10カ月しかない。焦って売ろうとすれば買いたたかれる。

趣味に関するものも、自分が亡くなった後どうしてほしいのか、親が明確に希望を残しておくべきだ。私の父は2万点を超えるミニカーのコレクションを保有しているが、私にはその価値はわからない。流動性はまったくないし、私にとってはゴミにすぎないのだ。幸い、弟がコレクションに理解を示しているので「相続させるなら弟だ」と父も言っているのでいいが、そうした人がいない場合には、生前に整理をしておくべきだろう。