消費社会研究家、マーケティング・アナリスト 三浦展

みうら・あつし●1958年、新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、パルコ入社。マーケティング情報誌「月刊アクロス」編集長を経て、三菱総合研究所入社。99年、カルチャースタディーズ研究所設立。主著に『下流社会』(光文社新書)、『富裕層の財布』『日本溶解論』(ともにプレジデント社)ほか。

経済評論家、公認会計士 勝間和代

かつま・かずよ●慶應義塾大学商学部卒。早稲田大学ファイナンスMBA。最年少(当時)の19歳で会計士補の資格を取得。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。内閣府男女共同参画会議議員。主著に『お金は銀行に預けるな』(光文社新書)、『効率が10倍アップする新・知的生産術』(ダイヤモンド社)ほか。

【勝間】私が三浦さんにお会いしたいと思ったのは、『下流社会』が大ヒットする半年くらい前からなんです。神田昌典(*1)さんのオーディオセミナーのテープで三浦さんの講演を聴いて、本を読み始めた頃で。

【三浦】あれは平成16年だから、もう5年前ですね。

【勝間】当時はカセットだったのでMDに録り直して、すぐに『これからの10年 団塊ジュニア1400万人がコア市場になる!(*2)』を買いました。今日はぜひサインしていただければと思って持ってきたんですが。

【三浦】では、後ほど。

【勝間】その後、三浦さんの本はほとんど買っていまして。

【三浦】そうですか。ありがとうございます。

【勝間】この本を読んで非常にありがたかったのは、自分が本を書くときにどの世代を中心に打てばいいのかということが明確にわかったことです。そこに集中してメッセージを送り出してきました。団塊ジュニア向けということをはっきり謳っているほうが読み手としてもわかりやすいし、書き手としてもフォーカスがしやすい。市場としても、そこが一番多いですから。

【三浦】そうですよね。ところで、勝間さんの読者は女性が多いんですか?

【勝間】売り上げでいうと、7対3くらいで男性の方が多いですね。ビジネス本を読む層がそうなので。

【三浦】でも、昔よりはるかに女性も多いんでしょうね。

【勝間】そうですね。本によっては、男女比が5対5ですから。