桜を見る会に関する安倍さんの説明には納得できない。でも、安倍政権が変わるほどのことでもない。
的確な追及ができずに大騒ぎしている現在の野党を見ると、国民のこの感覚は極めて賢明で、合理的だと思う。
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野党は「不正」と「不適切」を分けて追及すべき
では、安倍さんの事務所ないしは後援会が主催した「桜を見る会前夜祭」はどうか?
参加者は5000円の参加費を払ったという。
まず、5000円以上の料理がしっかり出ていて、にもかかわらず、参加者には5000円しか徴収していなければ、これは公職選挙法違反の疑いが出る。
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他方、ホテル側が特別なサービスを提供したということであれば、それはホテルから安倍さん側への寄附にあたるが、企業の政治家個人への寄附は認められていない。そうすると、こちらは政治資金規正法違反の疑いが出る。仮に政党支部への寄附ということであれば政治資金収支報告書への未記載となり、安倍さん側も同法違反の疑いが出る。
野党は、この点で安倍さんを徹底追及するなら、しっかりと裏取りをすべきだ。安倍さんが差額を補填したのか、ホテルが特別のサービスを提供したのか。裏取りがないままに、なんとなく怪しいという感覚だけで追及すると、結局のところ森友学園問題や加計学園問題と同じ様相を呈し、多くの有権者はついてこないだろう。
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だから、野党が森友学園問題や加計学園問題であれだけ大騒ぎしたのに、野党の支持率は伸びていない。「安倍政権憎し」の有権者からは支持されるのだろうが、政権交代を実現するには、その程度の支持では足りず、「安倍政権憎し」ではない多くの有権者の支持も得なければならない。今の野党に欠けているのはこの戦略だ。
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まず野党は、不正の話と不適切な話を分けなければならない。不正の話は、政権を倒すことにつながり得る話だ。その代わり、それなりの裏付けも必要になる。
他方、不適切な話は政権を倒すことにはつながらない。ゆえに裏付けもそれほど要らない。ただし、これは政権の姿勢を正す効果が期待でき、襟を正すことをしっかり政権に促して、それに相応しい新ルールや新制度を提案していけば、すぐに野党の支持率が急上昇することはないかもしれないが、じわじわと野党への信頼が厚くなっていくことは間違いないだろう。
今の野党は、裏付けもないのに、不正の話に持ち込んで政権を倒しにいこうとするから、国民がついてこないんだ。不正の裏付けがなければ、不適切な話として、政権を倒すとういよりも政権の襟を正す雰囲気で政権に迫らなければならない。ただちに政権を倒すことにはつながらないが、そのような野党の姿勢は着実に有権者からの信頼を勝ち取るはずだ。
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これらは不正を糾弾し政権交代を迫るものではなく、不適切を改めるための提案というものだ。このような政治家の襟を正す細かなルールの制定は、有権者にしっかり響くと思うね。まあ、野党がこれくらい厳格に政治家の襟を正す新ルールを提案するなら、企業団体献金を禁止したり、領収書抜きの年間1200万円の経費である文書通信交通滞在費を改めたりする新ルールを提案して成立させてほしいよ。こういう肝心なことについては、野党はやらないんだよね。