「不謹慎狩り」をする人は寂しい老後が待っている

「キレる老人」「困った老人」もこうしたパターンで不満感や不遇感をつのらせたあげく、周囲に迷惑がられる存在になっていくことが多いのですが、「不謹慎狩り」「有名人の発言狩り」をするような人もいずれ同じ道を辿っていく可能性が高いというわけですね。

つまり、常日頃からネット上の他人の言動や社会の在り方に目を光らせて不満感や不遇感をつのらせているような人は、そのまま歳を重ねていってしまうと、いずれ人間関係に支障をきたしたり社会的に孤立したりして、寂しい老後を送らざるを得なくなるかもしれないのです。

ですから、思い当たる人はいまのうちから気をつけてください。「シュド思考」は、別名「ねばねば思考」とも呼ばれます。「○○せねばならない」「○○であらねばならない」と「ねばねば」のロープで自分を縛ってしまっているわけですね。

「ねばねば」から「するする」へ思考を変える

奥村歩『「朝ドラ」を観なくなった人は、なぜ認知症になりやすいのか?』(幻冬舎)

でも、いつまでも「ねばねば思考」をしていると、自分の中の許容範囲をどんどん狭めてしまい、不平不満がうずまく窮屈な迷路から出られなくなって、じりじりと自分を袋小路へ追い込んでいってしまうことになります。

世の中、理屈やルールが通らないこともあります。神経を逆なでされるようなものが目に入ることもあるでしょう。しかし、ときには「ま、いいか」「しょうがないか」「ケ・セラセラ」と笑ってスルーすることも必要なのです。

すなわち、大切なのは「ねばねば」ではなく、「するする」とスルーする力。

肩肘張ってルールに目を光らせているよりも、「するーっとゆるく通過させてしまう」ほうが脳もリラックスできるものなのです。この先の人生、脳をいつまでも衰えさせないためには、そういうゆるさも必要なのではないでしょうか。

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