5年以上前に買ったパソコンはゴミ

時間や人間関係といった「無形」のムダが多い人は、「有形」のものに関しても不要なものをためこんでいる場合が多い。

「不要なもの」の筆頭は、「古いもの」である。次の質問に答えてみてほしい。

●2~3世代前のスマートフォン
●5年以上前に買ったパソコン
●消費税5%時代(1997年4月~2014年3月)に買った液晶テレビ
●これまた消費税5%時代に買ったハードディスクドライブ(HDD)プレーヤー
●かれこれ10年以上乗り続けているマイカー

読者の皆さんが持っている私物のなかで、当てはまるものは、いくつあるだろうか。

1つや2つならともかく、4つも5つも該当するとしたら、正直言って、かなりヤバイ。“終わっている”と自覚したほうがいい。

「終わっているなんて失礼だ。私は物を大事にしたいだけだ」と言うなら、別にムリして捨てる必要はない。あなたの自由である。

ただし、この先、ビジネスの世界で生き残っていきたいならば、悪いことは言わない。古いものを捨てて、新しいものをどんどん使うべきだ。

なぜか。それは、古いものを積極的に捨てる意識をもたないと、世の中の変化についていけなくなるからだ。いや、あなたが気づいていないだけで、すでに変化についていけなくなっているかもしれない。

捨てられないのは保守的になっている証拠

時代の流れに取り残されないためには、とにかく、新しいものを積極的に使ってみる。これが大切である。わかっているにもかかわらず、現実的には、新しいものを取り入れるのに消極的な人が多い。消極的になる理由は、「捨てない」からだ。

捨てないというのは、「いま持っているもので間に合っているから、捨てる必要がない」という物理的な意味合いもあるが、実際には、精神的な側面が大きい。使い慣れたものを使い続けたほうがストレスを感じずに済む、あるいは失敗することがないと思うから、「捨てない」のではないか。

「長年使ってきて愛着がある」とか「昔の考え方にも良い面はある」とか、理由はさまざまだが、なんのことはない、たんに保守的になっているだけだ。

歳をとればとるほど、このような傾向は強まっていく。しかし、それを放置していることは、ビジネスをしていくうえでは、危険極まりない。感性はどんどん鈍っていき、時代とズレにズレていく。

女性は、20代のときに覚えた化粧の方法を一生続けると言われる。若い頃と変わらない化粧をしている40代、50代の女性が「これが最新のやり方だ」と言って、若者に自分の化粧方法を教えたら、どう思うだろうか。間違いなく、ウザがられるだろう。