共和党支持でも環境意識が高い若者たち

人間活動による地球温暖化を否定し、不要な環境対策で肉が食べられなくなるという危機感をあおる共和党と、それに対し政府による企業活動の規制を訴える民主党。

真っ二つに分断されているように見えるアメリカ人の環境意識だが、実は若者世代だけをとると、全く違う現実が見えてくる。

ミレニアル&Z世代(18~38歳)に気候変動が人間活動によるものと考えるか尋ねたところ、イエスと答えた民主党支持者は76%だった。これは当然としても、意外だったのは共和党支持者の回答だ。55歳以上の大人の支持者だけだと約半数近くがノーと答えている共和党が、若者世代になるとむしろ民主より1%多い77%がイエス、つまり人間活動によるものだと答えているのだ(ニュースメディアNewsyと調査会社Ipsosの合同調査)。

つまり環境問題に限っては、若者世代の間では二極化は存在しない。これが一体感ある大規模な抗議行動や、肉を減らしたい、ヴィーガンになりたいというトレンドにも反映されているのだ。

「肉を食べたい大人と環境を救う若者」の構図に?

ここで再び1年後に迫った大統領選に話を戻し、環境問題に敏感な若者票がどう大統領選に影響してくるのかを展望してみよう。

若者の投票率が低いのは日本と同様だが、それだけに投票すれば大きな変化をもたらす可能性がある。実際オバマ大統領を2度当選させたのも、投票所に押し寄せた若いミレニアル世代だった。

当時に比べ、彼らは全体としてますます民主党・リベラルに寄っていて、逆にトランプ大統領の支持率は3割と低い。そんな彼らの投票率が上がることは民主党にとっては大きな追い風だし、共和党には脅威になる。そして彼らを燃え上がらせ、投票に向かわせる大きなファクターになりそうなのは、今のところ環境問題に間違いない。つまり大統領選の行方は、民主党がどれだけ実行可能で効果的な環境対策を打ち出すことができるかにかかっている。

それに対し、共和党は「肉論争」を激化させ、ライフスタイルを変えたくない大人にアピールしつつ、今後も経済優先を訴えて規制緩和に対する批判をかわそうとするだろう。

大統領選を制するのはどうしても肉を食べたい大人か、それとも肉を減らしてでも環境を救いたい若者か? 肉をめぐる政治的ジェネレーション・ウォー(世代間争い)はすでに始まっている。

その票の行方は、今後1年間で地球環境がどう変わっていくのか、つまり今後アマゾン火災や巨大ハリケーンのような大災害が起きるかどうかにも左右されるだろう。一方、11月29日に2回目の世界規模の抗議行動を呼びかけているグレタさんの動きも注目だ。こうした抗議行動が今後どれほど盛り上がるかも見逃せない。

環境問題は大統領選を左右する最大のファクターの一つとしても、今後ますます目が離せないものになっていくだろう。

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