思考の軸を作れば「動ける人」になれる
今月の第1位は『0秒で動け』でした。著者の伊藤羊一氏は、ベストセラーになった『1分で話せ』の著者でもあります。
「動きたいのに動けない」「動かなくてはいけないのに、どこから動くべきなのかわからない」……こうした経験は、誰しも身に覚えがあるでしょう。その一方で、「なぜかわからないが、おもしろいように動ける」という経験をしたこともあるはず。「動けるとき」と「動けないとき」の違いは、どこにあるのでしょうか。
伊藤氏も若い頃、自分から動くことができず悩んでいたそうです。しかし36歳での転職をきっかけに、約10年かけて自分の思考の「軸」を形成していったことで、自ら率先して動けるようになったといいます。
とっぴなアイデアではなく、極めて普遍的な考え方やスキルをまとめている一冊。特に「最初の一歩」を踏み出したい方が読むと、多くのものが得られるでしょう。
「相手を動かす」コミュニケーションの方法
第2位にランクインしたのは『神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り』です。「ちゃんと伝えたはずだったのに、なぜ相手はわかってくれないのか」「この相手には話が通じそうにない」と悩んだことはないでしょうか。
本書には「相手を動かす」ためのコミュニケーションのコツが満載です。伝え方や振る舞いを変えるだけで、相手にポジティブな感情を抱かせることができ、思い通りに動かすこともできるといいます。どの方法も納得感があり、著者が「科学的に裏付けされた手法」と書いているのにも、合点がいきます。キーワードは「安心感」と「自己重要感」。具体的な会話例が多く掲載されているので、すぐに応用できるはずです。
ビジネスシーンにおいて、価値観や考え方の違う相手と意思疎通するにあたり、大きな助けとなってくれるに違いありません。