※本稿は橋下徹『トランプに学ぶ現状打破の鉄則』(プレジデント社)の「CASE6」から一部を抜粋したものです。
メキシコとの壁をつくるのは本当に「けしからん」のか?
トランプは、アメリカとメキシコとの国境に万里の長城みたいな壁を造るとも言った。それに対して、アメリカでも日本でもメディアは「アメリカとメキシコを分断するのはけしからん!!」と批判した。国境に壁を造るのは、多様性、寛容性のある社会を歪めてしまうってね。
でも、ちょっと待ってくれよ。国境に壁のない国なんてどこにあるんだ?
日本はありがたいことに周辺全部を海に囲まれていて、隣国に接していないから、地続きの感覚というのがわかりにくい。でも、他国はほとんど地続きで隣国に接していて、国境の管理を厳格に行っている。そうしないと、犯罪者なんかが隣国を通じてどんどん入国してきちゃうからね。
たとえば、北朝鮮と韓国は地続きになっている。あそこの国境線、北緯38度の停戦ラインはものすごく厳格だ。一歩でもオーバーしようものなら機関銃で撃たれてしまう。それが現実なんだ。