不倫相手の男性に「離婚指南」をする愛人たちがいる。夫婦問題研究家の岡野あつこ氏は「愛人が参謀になって、既婚男性を動かすケースが増えてきた。LINEで離婚方法を教えたり、離婚事由を考えたり、なかには奥さんの浮気をでっちあげようとした人もいる」という——。
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愛人が参謀になって夫を操るケースが目立つ

これまで3万件以上の夫婦問題のカウンセリングをしてきた。そのなかで、もっとも多いケースは、妻側からの「夫に浮気されている」という相談だ。

ただし、ここ数年で確実に変化したことがある。これまで妻側の言い分は、大きく分けて2パターンだった。ひとつは「夫は浮気をしているが、私は夫婦関係を修復したい」。もうひとつは「夫は浮気をしているので、より有利な条件で離婚したい」。つまり、離婚か修復の二択だけだった。

ところが、最近は「いったい私は、どうしたいいのでしょうか」とあいまいな形での相談が目立つようになった。その背景を探ると、「愛人=夫の浮気相手」がキーパーソンとなっているケースが多い。愛人が参謀となって、夫婦の離婚までのストーリーを描き、既婚男性を思い通りに動かしてしまう。その結果、妻側もどうすればいいのかわからなくなるようなのだ。

例えば、実際にあった妻からの相談事例として次の3つのエピソードを紹介したい。