学ぶ必要が感じられないものは学ばない

目前の状況のなかで、それが必要であることを実感できないと赤ちゃんは学びません。それに対して、大人は少し時間的に離れた将来に備えて、自分の意思で学習するということを選択できるのです。

針生 悦子『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』(中公新書ラクレ)

言語を身につけるというのは、簡単なことではありません。「今ここでの必要性」から「将来の必要性」まで含めて、本人がその必要性に納得し、そのたいへんさを引き受ける覚悟で学習に取り組まなければ、到底身につけられるものではありません。

こういう研究をやっていると、よく受ける質問の一つが、「それで、子どもにはいつから英語を聞かせたり習わせたりしたらいいのでしょうか」というものです。この質問に対して、

私は次のように答えることにしています。

「とりあえず学校で英語の文法を一通り習ったあと、お子さんが自分で覚悟を持って『行きたい』と言ったのなら、留学でもさせるのがいいのではないでしょうか。それがおすすめです」と。

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