長いスパンで見れば、ジャニーズ帝国崩壊は間違いない
彼が「ジャニーズ」という野球チームを作り、男の子のアイドルグループを次々に排出し、スターに育て上げていったことは、あまりにも有名なので、ここでは割愛する。
ジャニー喜多川のいなくなったジャニーズ事務所は、少し長いスパンで見れば、帝国崩壊へと向かうことは間違いないと思う。
SMAPの解散、嵐も来年から活動を休止するなど、ジャニーズ事務所にいい話題は少ない。メリー喜多川の娘・ジュリーが社長に就くのだろうが、これまで以上にやれるとはとても考えにくい。
それに、ジャニー喜多川が残した500億円ともいわれる遺産の相続問題がある。ジャニーは独身だったから、姉のメリーと姪のジュリーが相続すると思われるが、そうではないという見方もある。
メリーとジュリー母子とジャニー喜多川との確執が相当深刻になっていたという話がある。自分の後継と指名した滝沢秀明に、ジャニーが遺産を渡すという「遺言」を書いていたのではないかとささやかれているそうである。もしそうだとすれば、遺産を巡って、メリーとジュリー対滝沢の間で醜い争いが起こる可能性は十分にある。
公正取引委員会が独占禁止法違反容疑で「圧力」を調査
さらに大きな問題が『文春』で報じられている。
SMAP解散後、事務所を出た稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人をテレビに出演させないよう、事務所側が圧力をかけていたというのである。
そんなこと、これまでもジャニーズ事務所がやってきたことで、いまさら問題にすることではないと思う人もいると思うが、今回は次元が違うのである。
公正取引委員会が動いたというのだ。テレビ局への圧力を問題視してきた公取委が、「近く独占禁止法違反容疑で、ジャニーズ事務所に対し、正式な警告があると見られている」と、報じたのである。
『文春』の早刷りを見たのであろう、同誌が発売された7月18日、新聞、スポーツ紙が、このことを一斉に報じた。
「関係者によると、ジャニーズ事務所から独立した元メンバーの稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんをテレビ出演させないよう同事務所が圧力をかけているとの情報があり、公取委が聞き取り調査などを実施」(朝日新聞7月18日付)したのである。