実質、残る椅子はあと1つか2つ

③ これからの1年でスマホ決済の淘汰が進む

このように急速に台頭してきたスマホ決済ですが、現在は過剰競争の状態にあります。たとえば、ローソンで使えるQRコード決済サービスは、ペイペイやLINEペイなど合計10サービス。明らかに数が多すぎます。ここから中国と同じように2社、ないしは3社ぐらいに主要決済サービスが淘汰されていくことになるでしょう。

では、勝つのはどこか。1つのポイントは加盟店獲得競争です。POSレジでサービス増に対応できる大手コンビニなどと違い、一般の飲食チェーンや小売店では店頭にQRコードを置く形での導入が主流です。そうなると、店頭に置けるのはせいぜい3種類が限界で、小規模店舗にはとても10種類のサービスに対応することなどできません。

つまり、営業マンによる店舗開拓力に優れたサービスが有利。この観点で一番強そうなのは、ソフトバンク系列のペイペイだと私はにらんでいます。

また、日常的な利用者を増やすきっかけは「割り勘サービス」ではないかという説も根強くあります。友達と飲んでその代金を回収する際に、QRコード決済の割り勘サービスは便利です。問題は、すべての友達が利用していないと逆に面倒である点。LINEペイならこの問題が解決できることから、利用者のネットワーク規模で優位と言えそうです。

そうなると、残る椅子はあと1つか2つ程度。これをどこがどのような手段で確保するのか。いずれにしてもスマホ決済はこれからの1年で新しい局面を迎えることになりそうです。

(写真=ZUMA Press/アフロ)
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