ナイキやエルメスともコラボ

③ファッションとしてのスマートウォッチ
土屋氏のスマートウォッチのコレクション。(手前のシルバーから時計回りに)①SONY「Wena Wrist」②G-SHOCK 「GBA-400」③HUAWEI「HUAWEI WATCH」④Apple 「Apple Watch series 3」

最後に、ファッションとしてのスマートウォッチについて考察したい。

今日、アップルやサムスン、ソニーだけでなく時計メーカーのタグホイヤーやフォッシルも独自のデザインのスマートウォッチをつくっている。マークジェイコブスをはじめとしたファッションブランドも参入している。

また自社ブランドでスマートウォッチ本体を出しているわけではないが、ナイキやエルメスといった誰もが知るブランドは、アップルウォッチとオフィシャルにコラボし、オリジナルのベルトや文字盤をつくっている。

デジタル×ファッションに特化したWebメディア「DiFa」では、「29people 29ways」というアップルウォッチのリアルな着こなし術を紹介する特集もある。

このようにスマートウォッチ市場では、よりファッション性に特化した動きが目立つが、実際はアップルウォッチをデフォルトの状態で着けている人がほとんどで、時計の種類やバンドを変えて楽しんでいる人に会う機会は少ない。

スマホのケースは、いまは一人ひとりちがう。たとえば「かわいいだけで、ケースとしては不便で持ちにくい」というケースを付けている人もよく見かける。筆者の印象では、スマホが出てきたばかりのころは、みんなシンプルなクリアケースを使っていた。きっとスマホ自体を自慢したかったからだろう。

スマートフォンが電話の置き換えだったとすれば、いまは過渡期なのかもしれない。

デバイスが当たり前になる(違和感がなくなる)→さまざまなデザインの選択肢が増える→デザインを楽しむようになる。そんな順番で、これからデザインを楽しむように変わっていく気がする。