週刊新潮は令和時代の「壬申の乱」を危惧

一見、令和の幕開けは順調のように見えるが、多くの難問が前途に控えているといわれる。

その一つは、皇位継承順位第1位の「皇嗣」となり、長男の悠仁さんが同第2位になられた弟君、秋篠宮文仁親王の最近の言動である。

4月21日付の朝日新聞朝刊が、秋篠宮が「兄が80歳のとき、私は70代半ば。それからはできないです」といったと報じた。

この発言が物議を醸している。週刊誌はいち早くこのことを取り上げ、週刊新潮(5/2・9号)は、秋篠宮は自分が天皇を継ぐことになるのなら、できるだけ早くやりたいと考えている。自分の代は短くてもいいから、早く悠仁に継がせたいという思いが出ているのではないかと報じている。

しかし、兄が新天皇になる直前に、弟が皇位を早く譲ってほしいと急(せ)かせるような発言をするだろうか。もしそうだとしたら、新潮は令和時代の「壬申の乱」になるかもしれないと危惧している。

「皇嗣としての自覚があるのか」と問うている

週刊文春(5/2・9号)は、秋篠宮の発言の真意は「自分は天皇になるつもりはない」というもので、皇位継承順位第一位の秋篠宮が即位をしないためには、皇室典範の改正や特例法の制定が必要となるから、皇嗣になって同様の発言をすると、政治的な発言だと批判を浴びかねない。そのためギリギリのタイミングで自分の考えを朝日に書かせたのではないかと、河西秀哉名古屋大学大学院准教授の見解を掲載している。

しかし、これが秋篠宮の即位拒否だとすれば、今後も退位が繰り返され、短期間での退位や新天皇の即位拒否が繰り返され、天皇が空位になる可能性もある、という保守派の八木秀次麗澤大教授のような意見もある。

文春はその前の号で、皇太子(当時)が秋篠宮に対して、「もっと大きな志を持ってほしい」「(新天皇となる)自分の思いを理解してほしい」と知人に漏らしていたと報じていた。

秋篠宮に皇嗣としての自覚があるのかと問うているのである。