海外で独立する夢を諦めきれない

<55歳・会社員・男性のケース>
大手外食チェーンに勤務、「最年少の営業本部長」という肩書きを背負い仕事ひと筋で働き続けてきたものの、就職して以来、「いつかは海外で事業をはじめたい」という長年の夢を持っていた。妻からは、30歳で結婚した当初から「日本で安定した生活を送りたいから、今の会社には定年までいてほしい」と言われていた。
だが、どうしても夢をあきらめきれず、海外で独立する準備を粛々と進めていたのも事実。年齢的にも最後のチャンスではないかと思い、先日、あらためて妻に独立の相談をしたところ、「今さら生活を変えるつもりはない。あなたの夢には付き合えないし、定年後も日本で暮らしたい」と猛反対。子供も成人したことだし、妻とは離婚をしてでも自分の夢を叶えようと思っている。

将来の見通しが暗く「計画性のない無謀な夢」には、パートナーとはいえなかなか賛同しかねるもの。経済的に破綻する危険性が高く、家族の生活がおびやかされることが予想できる「夢」であれば、円満な夫婦関係を保つことができず「婚姻を継続しがたい事由」として法的に離婚が認められる可能性も考えられるだろう。

とはいえ、夫の将来を信じ、支えるのも妻の役割のひとつ。「夢」か「妻」かを天秤にかけるのではなく、夫婦が力を合わせて夫の夢を実現できる方向で解決策を見いだすのがベストと言える。

「2人きりの生活を想像すると絶望的になった」

<52歳・自営業・男性のケース>
「もう耐えられない。別れたい」と、妻に離婚を宣言したのは昨年末のこと。離婚したかった理由は、長年の妻への不満が積もりに積もったから。30年間以上、専業主婦だったにもかかわらず、家事や育児は手抜きし放題。どれだけ注意しても、家のなかはいつも散らかっているし、食事はコンビニかスーパーのお総菜。朝からテレビを見て、ゲームをやっているだけで、女性として見た目を美しく繕おうとする意識もゼロ。自分だけが働いていることに疲れてしまった。
昨年、子どもが成人したこともあり、これから続くであろう2人きりの生活を想像すると絶望的になった。今は、便利な家事支援サービスもあるので、身のまわりのことで困ることも少ないはず。専業主婦にあぐらをかいている妻とは、今年中に別れるつもりだ。

「なぜこんな相手と結婚してしまったのだろう」と妻への不満を抱えている夫は意外と多いもの。家事や育児、生活態度や容姿など、夫婦生活をしてわかった妻の姿に幻滅し、結婚したことを後悔した結果、「もう無理だ……」と別々の道を歩むことを決心する男性も増えている。専業主婦の場合、料理や掃除といった、当たり前にある日々の小さなサービスを提供することが、夫に不満をためさせないコツとも言える。