海外メディアからの批判は「内政干渉」だと言いたいのか
読売社説以上に検察寄りである。ゴーン氏の保釈が成立したのは、弁護側の機転であり、弁護士にかなりの能力があったからだ。裁判所の判断が誤っていたわけでなない。産経は誤解していないか。
さらに「そもそも、自身のツイッターのアカウントを開設した行為はどうなのか。パソコンなど通信機器の取り扱いは厳しく制限することが保釈の条件だったのではないのか」とも指摘する。
そのうえで「ゴーン容疑者の保釈は3回目の申請で認められた。長期の勾留には主に海外のメディアからの批判が強かった。外圧に屈しての保釈判断であったなら、社会の安全や公平性を守る刑事司法の目的に適わない」と書く。
どこまでも外圧にこだわる。海外メディアからの批判は「内政干渉」だと言いたいのだろう。実に産経社説らしいが、その主張はバランス感覚を欠いている。
(写真=AFP/時事通信フォト)