買える時間は買い、非効率な時間は捨てる

当然、仕事においても時間の概念は変わる。

今までは9時~17時で会社にいれば固定給が入ってくるしくみが通用したので、多くの会社員は固定化された時間価値を切り売りしていた。だが、ネットワーク社会になり、プロジェクトベースで仕事をしたり、企業が成果主義に舵を切ったりすると、「どれだけ短時間で価値を生み出すか」が決め手となる。

仕事で求められることは成果であるという当たり前のことが日本企業ではあまり注目されてこなかったが、今後は否が応でもその事実を直視せざるを得なくなる。

成果を出すためには時間・コストに見合わない仕事をしないという選択肢が自ずと出てくるだろうし、細切れ時間やまとまった時間をどう有効に使うのかというタイムマネジメント能力がますます必要になってくるだろう。

世の中では「モノの断捨離」が流行っているが、今後必要になることは「時間の断捨離」である。自動掃除機やクラウドソーシングのように、「買える時間はどんどん買い、非効率な時間をどんどん捨てる」という姿勢が大事になる。

「健康」こそがすべての源泉だ

時間を生み出すのは健康(エネルギー)である。

健康はときにビジネスの現場で犠牲にされがちだが、長期的に成果を挙げているビジネスパーソンや経営者は、このエネルギーこそがすべての源泉だと知っている。

健康に注意を払いにくい人(特に若い男性が多いと思う)は、健康(エネルギー)=お金だと考えるべきである。

私は最近、ROH(Return on Health)という指標を考案して提案している。これは健康(エネルギー)の創造にかけるお金のリターンのことである。いわゆる「コスパ」である。良質な食料やトレーニング、専門家のアドバイスといったものにお金を投じることによってどれだけの健康(エネルギー)が得られるかを指標化していく行為である。そして健康プロジェクトと題して、日々数々の実践をし、そのコストパフォーマンスを計測している。

健康という資産を増やすことがいかに重要かわかるまでには時間がかかる。

「健康になるには身体を鍛え、脳の炎症を防ぐために良質な油を摂取する。良質な油とは何々である」というように、取るべきアクションが明確になるまで細かく考え、なおかつ積極的に知識を学んで因果関係を明確にし、具体的なアクションを日々の生活に織り込んでいく姿勢が肝要である。

ほかにも私は普段の食事でグルテンフリー(小麦粉を摂らないこと)・カゼインフリー(乳製品を摂らないこと)を徹底している。頭の良し悪しが脳幹のコンディションで左右される話と同じように、人の性格は腸内フローラによって左右されることは間違いないと思っているのだ。