「異業種交流会」で変身資産を蓄積する

変身資産を蓄積していく手段として再評価されていいのが、社外ネットワークです。

例えば、「異業種交流会は、行っても意味がない」と言われがちですが、その場限りの交流ではなくて、人的ネットワークを広げ、変身資産を築く機会として捉えるようにすれば意味があります。ここで想定している異業種交流会は、セミナーへの参加や、社外の人たちとの勉強会も含みます。

こうした機会に、ただ顔を出すというのではなくて、そこでの出会いをいかに生かしていくかが大切です。

異業種が集まる機会で変身資産を蓄積していくためには、次のような点は気をつけておきましょう。

(1)名刺交換の「回数」を目的にしない
(2)できるだけ「1人」で参加する
(3)今まで話したことのない人と、話すようにする

よく見かけるのが、できるだけ多くの人と名刺交換をしようとする参加者です。例えば、あなた以外に30名が参加しているとして、30名全員と名刺交換をすることで、変身資産が蓄積されるわけではありません。

名刺交換の「回数」よりも大切なのは、社外の人とのコミュニケーションです。すぐに、ビジネスにつなげようとするのではなく、どのような仕事をしているのか。これまでどのような仕事をしてきたのか。今、どのようなことに関心を持っていて、どこに向かっているのか。丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

「1人で参加」がいい理由

また、同僚や部下と一緒に参加するのではなく、できるだけ1人で参加するようにしましょう。異業種交流会での学びや経験を同僚や部下と共有して、社内に持ち帰り、活かしたいという気持ちもわかりますが、1人で参加することで、「あなたのことを知らない」人とのコミュニケーションに繋がります。

会社勤めを長くしていると、いつ間にか、誰もがあなたの仕事ぶりを知っているというような錯覚に陥ります。あなたのことを全く知らない人とのゼロからのやりとりが、変身資産の蓄積につながるのです。

1人で参加して、丁寧なコミュニケーションを心がけます。この点を抑えた上で、あえて、これまでに話したことがないタイプの人だと印象を抱く人に話しかけてみましょう。人はそれぞれさまざまな経験を積んで、別々の無形資産を蓄積しています。

あなたの無形資産とは、異質の無形資産を持っている人とのコミュニケーションが、あなたの変身資産を蓄積させていくのです。

誰にでもできるちょっとした心がけですが、これらの点を意識して行動している人とと、全く意識していない人では、変身資産の蓄積に相当の差が出ます。