「根源的に生身の少女たちを危険に晒す危うさを内包」

松村は会見で、秋元康から「メンバーをケアすることを考えなさい」と叱責されたと明かしたが、冗談ではない。

「そのビジネスモデルは根源的に生身の少女たちを危険に晒す危うさを内包している」(文春)のである。「秋元、出てきて謝れ!」という声が出て当然だろうと思うが、新聞やスポーツ紙、テレビ、週刊誌からもほとんどそうした批判は出てこなかった。

絡まった事件の謎を解いていくことにしよう。

まずは、Aたちが所属していたグループとは何か。文春によれば、NGTメンバーの中井りか(21)が、20代のZという男と半同棲生活を始めたそうだ。

このZという男、「もともとZは大阪のNMB48を振り出しに名古屋のSKE48.そして中井目当てでNGT48へと拠点を移した。最終的には新潟に移住した、筋金入りのアイドルハンターなんです」(古参ファン)。Zはパチスロやチケットの転売で荒稼ぎして、仲間と組んでライブで最前列を確保し、自分を「推しメン」に認知してもらうというやり方で、獲物を物色するという。

Z軍団と呼ばれる彼らの悪質なやり方に、もともとのファンからは煙たがられていたが、今村支配人は、Zらがたくさんのカネを使う「太い客」なので黙認していたという。

彼女たちを「カネ儲けの手段」としか考えていないのか

山口を襲ったBは、握手会で一度に30万から50万も使っていたとNGTの関係者が話している。

しかし、ここ1年半ほど前から握手会に顔を見せなくなったそうだ。E子というメンバーをプライベートで自宅に泊めるほど親密な関係になったのが理由だと、Z軍団の知人が語っている。

そうしたつながりから、今度は山口を軍団の女にしようと考えたのではないのか。

これだけ見ても、AKBを始めとした多くのグループが、相当危うい環境で働かされていることが分かろうというものである。

彼女たちは研究生を含めて現在42名いるそうだが、「スタッフは支配人以下十名前後という体制で、連日公演を行っていました」(地元担当記者)。警備体制などなかったに等しいのだろう。

2014年には、岩手県で開催されたAKB48の握手会で、のこぎりを持った男が切りつけ、メンバー2人とスタッフを負傷させるという痛ましい事件が起きている。

FLASH(1/10号)によると、昨夏には、NGTの荻野由佳(19)が、レッスンの帰りに襲われ、クルマに連れ込まれそうになったことがあったという。彼女たちをカネ儲けの手段としか考えていないといわれても致し方ないのではないか。