「近年、制度の利用件数が増え、申請から特定まで1年近くかかるようになりました。いざ相続で土地を処分したくても、筆界が特定されるまで売却できずに困っているという声をよく聞きます」

こうした事態を避けるには、隣地に所有者が住んでいるうちに境界確認をすべきだろう。

親が昔に買ったマイホームは要注意

親がマイホームを手に入れたのが古い時期だった人は、とくに要注意だ。現在、土地の分筆登記には地積測量図の添付が必要だ。地積測量図が正確なら、隣地所有者の立ち会いによる境界確認がなくても、公簿売買できる可能性がある。ただ、分筆された時期が古い時代であるほど、地積測量図の信頼性が落ちてしまう。

「平成6年に、地積測量図の記載事項が変更になりました。それ以前のものは、必要な情報が欠けているおそれがあります。また、昭和30年代以前に分筆登記された土地は、そもそも地積測量図がないことも多い。さらに、昭和40年代以降に分筆され、地積測量図が登記所に保管されている土地でも、残地求積の場合は、面積のずれや辺長・境界標の記載がないものもあります。

親がこれらに当てはまる土地に住んでいるなら、放置は危険。いまのうちに対処したい。

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(答えていただいた人=土地家屋調査士 佐々木義徳 図版作成=大橋昭一 写真=iStock.com)