米国のサブプライムローンは、住宅価格の値上がりを見込んで信用性の低いサブプライム層に貸し出されたもの。住宅価格の値下がりによって、ローンは不良債権化することとなった。もともと返済能力を超える融資を行っているところに、住宅価格の下落で担保が債権額を大きく下回ったことで、リスクが顕在化したわけである。

おまけにサブプライムローンの債権は、さまざまな債権と組み合わされて証券化され、広く世界中の投資家に売られた。これが世界中を混乱に陥れた構図だ。

(高橋晴美=構成 ライヴ・アート=図版作成)