読売社説までもが長期拘留をやや遠回しに批判している
12月11日付の読売新聞の社説は「報酬不記載の是非が裁かれる」という見出しを掲げつつ、海外メディアの批判も取り上げている。
「カリスマ経営者だったゴーン容疑者の逮捕は、世界的に注目を集める。海外メディアでは、勾留期間の長さや弁護士不在での取り調べに批判的な論調が目立つ」
「日本と欧米の司法制度の違いを度外視した主張は別として、『長期にわたって身柄を拘束する必要はあるのか』といった指摘には、うなずける面もある」
検察に批判的な社説をあまり見かけない読売社説までもが、長期拘留をやや遠回しに批判している。
最後に読売社説は「ゴーン容疑者には、日産の資金を私的流用したとの疑惑もある。特捜部には、批判に耐え得る適切な捜査が求められる」とダメ押しをする。
検察はこうした指摘を謙虚に受け止めるべきである。仮に今後も検察がかたくなに態度を変えず、「適正な司法審査を経ている」などと繰り返すならば、今度は世論が黙っていないだろう。
(写真=AFP/時事通信フォト)