※本稿は、小林弘幸『自律神経を整える「わがまま」健康法』(角川新書)の一部を再編集したものです。
みんなもっと「わがまま」に生きていい
「もっとわがままに生きていい」
そんなことを言われると、なんだかとても気分が楽になって、心がふと軽くなるような気がしますよね。少しでもそのように感じた人は、ふだんなにかしら自分の気持ちを抑えて、毎日を我慢して生きているのかもしれません。
もちろん、責任ある大人として社会で生きていくためには、多かれ少なかれ我慢すべきことはあるかと思います。ただ問題は、そうした場面が「ちょっと多過ぎるんじゃないか?」ということ。それこそが、みなさんが日々感じている実感に近いのではないでしょうか。
「絶え間ないプレッシャーにさらされて、日曜の夜になると憂鬱な気分になる」
「毎日必死でがんばっているのに、気づいたら1年があっという間に過ぎ去って、どんどん年を重ねる自分に焦ってしまう……」
もし、あなたがそんなことを感じていたら、それは重要視すべき体からのSOS。これを機に、いまこそあなたの大切な体をいたわるべきときです。しかし、体が悲鳴をあげているにもかかわらず、なかなか「わがまま」になれない人が大半かもしれません。いったいなぜでしょうか?
固定観念に縛られすぎている
わたしが思うには、それはおそらく「固定観念」にとらわれているから。「~しなきゃいけない」「~でないといけない」「~であるべきだ」などと、長年所属している社会や組織におけるルールや暗黙の了解、また、常識といったものにとらわれ過ぎてしまっているせいなのです。
もちろん、人はひとりで生きられない以上、社会や所属する組織の決まりごとを守ることは大切なこと。さもなければ、人とのつながりが希薄になって、結果的にむき出しの個人としてますます激しいストレスにさらされることになりかねません。
ただ、問題は、先に書いた固定観念に「縛られ過ぎている」ことなのでしょう。